第4章 夕虹
電車に乗ってる間も、KINGに向かう道のりも、ひたすら、松本にコールし続けた。
……頼む。出てくれ……!
一向に反応がないけど、鳴らさずにはいられない。
何度もリダイヤルしつつ、途中、リョウスケとも連絡をとる。
警察は、当事者二人が現場からいなくなってるから、事件にすることもできず、帰ってしまったらしい。
『ごめん、このへん一体は探したんだけど……』
しょんぼりした口調のリョウスケは、それでもずっとさがし続けてくれてるらしく、いまだに外にいる様子だ。
「ありがとう。もしかしたら、もう松本は自宅に帰ってるのかもしれないし……リョウスケももう帰っていいよ」
俺は、礼を言って、帰るように促した。
『でも……』
「なにかわかったら連絡するから」
『……うん。役にたてなくてごめん』
「いや。結果的にあいつを助けてくれてありがとう……感謝してる」
『ううん……サトシも気をつけて』
「うん」
キョロキョロとまわりに目を配りながら、リョウスケに礼をいって、電話を切った。