第4章 夕虹
「は?どーいうことだよ?!」
俺は、思わず噛みついた。
なんで、リョウスケ?!
「彼、俺の大分前を歩いてたんだけど、いつのまにかいなくなってたから、多分間違いないんだけど!」
走り回っているのか、はぁはぁ、と息を弾ませながら、説明してくれる。
俺は、混乱しつつ、必死に理解しようと頭をかきむしった。
どういうことだ?
松本が、店に来てたってことか??
リョウスケは、スマートな男で、普段こんなに慌てることはない。
それが、こんなに息を乱してくれているところに、事の重大さをひしひしと感じる。
いろいろ事情は気になるけど……!
「え、それで松本は?!無事か?!」
「それが……!警察をお願いするために、近くの店に飛び込んだ、ほんの僅かの時間でいなくなっちゃったんだ!」
「……え…っ…」
「遠目だけど、馬乗りされてんのみて……!」
「馬乗り?!」
「ごめん、ちょっと奥まってたから人呼んだ方が早いと思ったから……!こんなことなら、俺が直接蹴り飛ばしに行けば良かった……!」
泣きそうな声で、はぁはぁと走ってくれてる。
松本を捜してくれてるのだろう。
「俺もいく!どこに行けば?」
リョウスケは、KINGの近くの繁華街を言ってきた。
確かにあのへんは、夜も遅くなってきたら柄はあまりよくない。
俺は、スマホと財布の入ったウエストポーチをつかみ、サンダルをつっかけて飛び出した。