第4章 夕虹
それでも、俺は滲む視界の中、なんとか助かる方法を、と、視線をめぐらせた。
だが、引きずり込まれた路地は細く、通りの街灯が届かない。
しかも引き倒された場所は、立ち並ぶ店の裏口に面してはいるものの、うずたかく積まれた段ボールやら、大きなゴミ箱が死角になり、表からも、裏からも見えづらい場所のようだった。
そこで、さらに絶望的な事実に、気づく。
俺は、本来こんな場所にいちゃいけない年齢の人間だ。
仮に、大声をあげたら誰か来てくれるかもしれない。
でも、もし警察沙汰にでもなったら、相手が捕まるかわりに、俺の素性も明るみになるだろう。
兄貴に、もしこんな話がばれたら……下手したら大野さんにも迷惑がかかるかもしれない。
……ダメだ。
大声はだせない。
本気で涙が出てきた。
「こないだから綺麗な子だなって思ってたんだよな。あの店員もよさそうだったけど。俺はお前の方が好みだ」
そいつは楽しげにそんなことをいいながら、俺の口に自分の屹立を押し付けてきた。
ぬるっと唇に青臭い液体がつく。
「………っ…」
「口開けろ」
「…………んんっ」
冗談じゃない!
俺は、唇を引き結び、顔を背けようとした。
すると、すかさず鼻をぐっとつままれる。
「………っ………っ…」
しばらく我慢してたけど、酸欠で意識が遠退きかけ、本能的にすこしだけ開いてしまった唇に、容赦なく肉棒が突っ込まれた。