第4章 夕虹
「……はい、どーぞ」
コトリ、と、目の前に置かれた背の高いグラス。
三宅さんが、作ってくれたカクテルは、綺麗なオレンジ色をしていた。
「うんと軽くしてるけど、アルコールはちゃんと入ってるから……ゆっくり飲むんだよ」
パチンとウインクしてくれる三宅さんに、ありがとうございます、と礼をいい、俺は、そっとグラスに口をつけた。
甘酸っぱくて……爽やかで……
まんまオレンジジュースだけど……ふわりと別のアルコール……リキュールっていうらしいけど、それが感じられて、なんだか大人になった気分。
「……おいし」
「ほんと?良かった」
思わず呟いたら、オーダーの入った次のカクテルの準備をしながら、三宅さんが、にこりと笑った。
俺は、ごくごくと飲んでしまわないよう注意しながら、また一口飲んだ。
かあっと、喉やお腹の中が熱くなる。
前は、ハイボールをジュースだと思ってガブガブ飲んでしまったから、味なんて、わけわからないまま酩酊状態になったけど、ゆっくりと飲んだら、案外と美味しいものだ。
サービスだよ、と出されたナッツをつまんでると、ほんとに、いっちょまえの大人になった気分になった。