第4章 夕虹
「…久しぶり。まさかこんなとこで会うなんて」
ほぉ…と、吐息まじりに、雅紀さんが、松本のお兄さんを見据えた。
お兄さんも、驚いた顔をしながらも、どこか嬉しそうな笑顔になり、
「何年ぶりだろう…元気だったか…?」
と、雅紀さんの肩を叩いた。
そんな優しい顔もできるんじゃん、と思いながら、雅紀さんの後ろで小さくなってたら、またお兄さんと、ぱちっと目があう。
お兄さんは、確かめるように俺に問うた。
「大野さん…ですよね」
俺は、小さくうなずく。
「あ…はい」
「え?翔ちゃん、なんで智を知ってんの?」
雅紀さんが、これまた驚いたように割り込んできた。
「…潤の学校の先輩らしくて」
雅紀さんは、一瞬とまって、俺の顔を見た。
「マツモトくん…こないだ智のとこに泊まってたのマツモトくんだったよね、確か」
「…うん」
すると、雅紀さんは、ええっともう一度驚いた。
「うっそ、じゃあ、あの子翔ちゃんの弟なんだ!どうりで綺麗な子だと思った」
「なんだよ、それ…」
お兄さんが、苦笑いしながら肩をすくめた。
俺は、目を白黒させながら、必死に現状把握に努めた。