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Attack 《気象系BL》

第4章 夕虹



ふと、ニノの涙を思い出して思わず黙ると、微笑んでいた松本が、心配そうな顔になった。


「…どうしたの?」

「ん?…なんでもない」


俺は首を振る。

…ニノを切り捨ててしまった俺が、今さら罪悪感をもつのは、あいつに失礼だ。

俺は、あの時、確かに松本を選んだんだ。
ニノは、恋愛対象にはならないって、思った。
それが真実だ。

でも…


俺は松本をちらりと見上げた。

陶器のような白い肌。
大きな瞳。
まるで王子さまのような外見のこいつに…俺は恋してる。

だけど、俺が、こんな感情を抱いてるなんて知ったら…松本はどう思うんだろう。

気持ち悪いって思うんだろうか。
離れていってしまうんだろうか。


…こんな風に一緒に過ごせる時間は、なくなってしまうんだろうな。
それは…嫌だな…。


「シャワー…浴びておいでよ」

「うん…ありがとう」

「着替えは…」

「…持ってない」

「(笑)だよな」


俺は一週間前と同じように、雅紀さんのお下がりと、パンツを用意してやった。


「…今度買って返すね」


さすがに、申し訳なさそうな顔をする松本に、いいよ、と笑う。


「今日脱いだのこの家においとけよ。そしたら次はそれを履けばいいじゃん」


ついでに、いつでも泊まっていいよと、暗に匂わせて提案してみた。
松本は、ちょっと目を見開いてから、ありがとう、とくしゃっと笑った。

この笑顔がみれなくなるくらいなら、一生黙っておこう。

そう思った。
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