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Attack 《気象系BL》

第4章 夕虹



Satoshi


部屋に入った松本は、黙って床にすわりこんだ。

さっきまでの嬉しそうな笑顔は消え、辛く悲しそうな顔に、こちらが苦しくなる。


どうしたというのだろう。
以前、コンビニで出会ったときは、仲良さそうな兄弟だなという印象だったのに。


マグカップを二個だしてきて、ペットボトルからお茶をそそぎながら、俺はつとめて、普通に話しかけた。


「…やっぱり喧嘩中だったんだね。お兄さんと」

「うん…」



松本は頷いた。
マグカップを手渡すと、松本はありがと、と
うけとり、こくこく飲んだ。

彼の白い頬は、少し赤く腫れてる。
お兄さん、手加減はしたのかもしれないけど、それでも結構振り抜いた感じだったから…痛かっただろうな。

冷やしてあげたいが、うちには保冷剤なるものはない。
濡れタオルあげようかな…。

それにしても…と、俺は考えた。

喧嘩の原因はなんなんだろう。
松本を外泊させたくなさそうだったけど。
厳しい家なのだろうか。


俺は、自分が原因だなんて夢にも思ってなかった。


「帰らなくて良かったの…?」


気になることを尋ねた。
このタイミングで帰らないと、次、顔を会わせづらいんじゃないだろうか、と心配してしまう。

ところが、


「いいんだ。兄貴が悪い。俺は間違ってない」


松本は、ふるふると首を振り、きっぱりと言った。
でも…


「でも…嘘ついたんでしょ?俺の家泊まるって言ってなかったの?」


俺の言葉に、松本が小さく肩を揺らした。
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