第4章 夕虹
Jun
コンビニで、夕食用のおにぎりと朝食のパンを買った。
大野さんはあまり食べないらしくて、おにぎり一個と小さなクロワッサンだけでいいという。
おにぎり四個と、パン三つ買った俺には信じられない。
「大野さんもっと食べなきゃ。だから細いんだよ」
「別に大丈夫だよ。死なない程度に食えりゃいいもん…」
袋をブラブラさせ、歩きながらそんな会話を交わす。
緩く笑ってる大野さんの横顔は綺麗だ。
こないだもそうだったけど、今日も大野さんは眼鏡をしてない。
大野さんの素顔が好きな俺は、嬉しい。
眼鏡なしでバイトもしてたし、別になくたって、生活できるんじゃん?と思う。
この大野さんの優しい雰囲気にたまらなく癒される。
今夜はずっと一緒にいれる。
俺は、内心浮かれながら、大野さんについていった。
前回は何がなんだかわからないまま、大野さんちにいたし。
帰りは兄貴に連れ出されたし。
行き方覚えなくちゃ。
そうのんきに思っていた。
「…あれ」
大野さんがふと声をあげる。
大野さんのアパートまで目と鼻の先だといわれた矢先のことだ。
「?」
俺は、大野さんの視線の先を追い…ぎくりと体を強ばらせた。
よく知っているシルバーのスポーツカーがアパート前にとまってる。
そこから、すらりとした長身の男がでてきた。