第4章 夕虹
少し熱めの湯を頭から浴びると、いくらかスッキリしてくる。
頭は突然動かすと、ズキズキ痛いけど、痛くて動けないほどじゃなさそうだ。
俺は、ゆっくりした動作で髪を洗い、ボディーソープを手に取る。
体を泡で撫でていくと、さっき大野さんから香った香りと同じ匂いがした。
なんだかちょっと照れるな……
狭い脱衣所で、渡された新品のボクサーパンツを履いた。
大野さんのサイズだから、足回りがちょっときつい。
それから、知り合いのお下がりだという服に着替えた。
グレーのTシャツに、黒のクロップドパンツ。
俺も知ってる、とてもお洒落なブランドのものだ。
サイズ的に、俺がぴったりなのをみると、確かに大野さんには少し大きいかもしれないな。
こめかみをおさえながら、バスルームをでた。
すると、すぐ目の前のミニキッチンで、大野さんがなにやらごそごそしてる
少し伸び上がったら、大野さんの、手元がみえた。
大野さんはお椀に、一生懸命味噌をいれてるみたいだった。
「シャワーありがとう……なにしてんの?」
「……松本、それ似合うね」
顔をあげた大野さんは、俺をみて、ふわりと笑った。