第4章 夕虹
「オト……コ?」
「うん、そう。客のセックスの相手してやってんの」
「…………」
「稼げるよ」
世間話の延長のように、すごい話を聞かされてる。
待って待って。
俺は、混乱した頭を整理しようと必死で考えた。
智は飲食店で働いてるはず。
なんで、それが売りになるの?
いや……それよりも、まず、智はまだ高校生でしょう
?
「18だって誤魔化してる。それでもアウトだけど、高校生よりマシだから」
……辛くないの?
「もうだいぶ慣れた」
なんで……
「なんでそんなこと……引き受けたの……?」
「……金が欲しいから」
きっぱりと悪びれもせず言う智を、唖然とみつめた。
金目当てに体を差し出してるっていうの……?
幼馴染みの、とんでもない告白に、俺は息をするのも忘れて、智をみつめ続けた。
ちょっと抜けてるところがあるけど、おだやかで優しい智。
喧嘩も言い争いも嫌いで、常に一歩ひいて周りをみてる智。
今の智とのギャップが大きすぎて、頭がついていかない。
黙ったままの俺に、智が困ったように笑った。
「……軽蔑……した?」
「…………」
俺は、ギクシャクと首を振った。