• テキストサイズ

Attack 《気象系BL》

第4章 夕虹



「……だからって……」

ここに連れてくるか??

俺は二の句が告げずに、黙りこむ。
その姿が、俺の機嫌が悪くなったと見えたみたいで。

「……健はさ、単純に大野と仲がいい松本くんに興味があっただけみたいだよ」

店内にいるバイトに、出来上がったカクテルを運ばせてから、長野さんはこちらに向き直った。

その優しい瞳は、友達をつぶしたことをそんなに怒らないでやって、と言ってるみたいだった。


「…………そうですか」


俺は、この店の人間全員に、二十歳だといって年齢をごまかしてる。
だから一緒にいた松本を同級生とみなしてしまったのは、しょうがないとは思う。
あいつ大人っぽいしな。
まさか高校生だとは思わなかったのだろう。

問題は、松本が、俺が年齢詐称してることに気づいてしまってるかどうかだ。

ってかバレただろうなぁ……
こんなとこでバイトなんてありえねぇもんなぁ……


どうやって説明しようか、と、半分あきらめながら、俺は周りを見渡し、つぶれてるという張本人を探した。
だが、どこにもそれらしき人物は見当たらない。


「……松本は?」


すると、長野さんは親指で店の奥を差した。


「さっき起きて、気持ち悪いって、トイレにこもってる。健が様子を見に行ったけど……」


言いながら、長野さんは首をひねった。


「でも、そんなに飲んでないよ?あの子酒弱いのかな?もしかして」

「何飲んだんですか」

「カンパリソーダと、ハイボール」


…………充分だっての!


俺は苛立ちをかくしながら、トイレに向かった。
/ 725ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp