第4章 夕虹
Satoshi
裏のバイトは、万が一のときを考えて、金曜日か土曜日しかしない。
週明けの学校に支障がでたら困るからだ。
だけど、今は夏休みだから多少は無理がきく。
今日は、木曜日ではあったが、『指名してきたやつがいるけど、どうする?』と、店長から連絡があったから、俺は、ちょっと考えてそれをうけた。
こういうリピーターはたまにいる。
ホテルで出会って、ああ……あのときのって気づくのが大半だ。
この間のクスリを使うようなやつなど、危険な行為をしてきた客は、俺の報告により、その都度排除していくから、危険な人物にもう一度めぐりあうことはない。
だけど……
「くっそ……いってぇ……」
前回はノーマルなセックスだったから安心してたけど、そいつは、今日は怪しげな玩具をもってきて、いろいろ試しやがった。
二度目に本性表すパターンだ。
喜ばせるために、仕方なく感じるふりはしてやったけど、痛いのなんの……
いろんなものを突っ込まれて、あそこも太ももも、いまだに痺れてる。
なんなら、体の奥の振動まで、まだ感覚が残ってる。
俺は、ベッドの上で大の字になったまま、ぼんやりしてた。
そいつは、小遣いだと言って、30万置いていった。
それがなければ、次からはぜったいお断りの客だ。
俺は、手を伸ばして仕事の終了を報告するためにスマホを手にした。