• テキストサイズ

Attack 《気象系BL》

第4章 夕虹



次の日の朝、ようやく熱は下がったみたいだった。
みたいだ、というのは、体温計がないから感覚でしかわからないからだ。
だけど、手も頬も冷たいから大丈夫だと思った。

……でも、どうしても学校に行く気になれなかった。

どんなに、バイトをつめこんで次の日しんどくても、雅紀さんに顔向けできないから、と、学校だけは必ず行っていたのに……初めてサボった。

俺はうすぐらい部屋のベッドの上で、胎児みたいに体をまるめ、ぼんやりとすごした。

窓の外は、昼間だというのに暗い。
また今日から梅雨空に逆戻りだという。
空気をかえようと少しあけた窓からは、雨の匂いがした。

自動車が水しぶきをはねて走り行く音が、たまにするだけの静かな部屋は……なんだかひとりぼっちな気分が増幅されて、寂しい。


「…………」


俺は、投げ出した自分の手の爪をいじりながら、昨日のニノの顔を思い出してた。

見たこともない暗い顔だった。

まさか、ニノが俺のことを好きだなんて。そんなこと……夢にも思ってなかったし。

松本に、いやにこだわったニノ。

俺は、そんなに松本に固執してるかな??

確かに一緒にいたら楽だし。
話してて楽しいし。
一緒に映画行くのも楽しみにしてたけど……


無邪気な松本の笑顔を思い出す。

そう、あいつの……松本の笑顔は、気持ちが休まるんだ。
/ 725ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp