第4章 夕虹
見よう見まねで、智の中から俺の残滓を掻き出し、体を綺麗に拭いて、再び元通りに服を着せた。
震える指で額に冷却シートを貼ってやると、気持ちいいのか智の表情がちょっとだけ和らいだ気がして、ホッとする。
智の隣にそっと滑り込んた俺は、熱い体の彼を抱き寄せた。
死んだように目を閉じる端正な横顔をじっと見つめる。
ごめん……サト。
客にひどいことされて帰ってきたとこなのに。
追い討ちみたいに……合意もなしに抱いてごめん。
冷静になればなるほど、残るのはもう後悔しかなくて。
友人という立ち位置のボーダーラインを越えてしまった自分が信じられない。
『……う……』
時折うなされるように声をあげる智を、俺は一晩中ひたすら抱きしめ、体をさすってやった。
大丈夫だよ、怖くないよ……痛くないよ。
ごめんね。
細い体が震えるのを感じ、泣きたくなる。
……俺はまんじりともせず、朝を迎えた。
そこから夕方まで様子を見たけれど、智が起きる様子はなかった。
俺は、ここにいれる時間ギリギリまで粘り……気になりながらも部屋をあとにしたのだった。