第4章 夕虹
『……ん……ぁあ……』
赤い唇の間から、小さく漏れでる智の声。
興奮してきたのか、俺の心臓はどくどくと、すごい音で鳴り続ける。
しまいには、体全部が心臓になってしまったかのように息苦しくなってきて、俺は涙をふいて、深呼吸を繰り返した。
智は、俺が智のものを擦りあげるたびに、切ないため息を漏らす。
『ぁ……ぁ……』
『…………』
聞いたこともない、智の艶やかな声が、俺の血流を一ヶ所に集めてゆく。
ささやかにくねる腰なんか、昔、興味本位で見たAVの女より断然官能的だ。
俺は、手にしてる智のものに、そっと口を近づけてみた。
意識がぼんやりしてるからか、そこまでしっかりしてないが、それでも口内に含むには十分に形がかわってる。
既に風呂に入ったからか、そこはボディーソープの匂いがかすかにした。
先から、透明な液体がにじみ出てきてて、それをペロリと舐めてみた。
開かれた智の足が、ゆらりと揺れる。
そのまま、かぷりと咥えてみた。
智は……客にこんなことしてるのだろうか。
実際にしてみてわかるけど、好きな相手にじゃなきゃ、こんなことやろうと思えないけど。
口に広がる、なんともいえない味。
酸っぱいんだか苦いんだかよくわからない。
でも、智の体から出ているものだと思うだけで、いつまでも咥えていられる、と思った。