第4章 夕虹
何度も目にしてる智の裸体をこれほどまでに美しく妖艶だと思ったことはない。
俺は鼻をすすりながら、彼の白い脇腹をそっと何度もさすった。
胸に、首に、下腹部に。
あちこちについてるキスの跡。
無理やりされて可哀想に、と思ったのは最初だけだった。
俺がのしかかってるこの状況でその痕跡を目の当たりにすると、それは卑猥極まりなく映る。
さらに、俺にとって、浅い知識しかないこの行為は、まるでそこをなぞればこの人は感じてくれるよ、というお手本のようにみえて。
そっと胸にのる赤い粒の横に口づけた。
智は、いまだに意識がふわふわしているようで、時々何やら呟いてる。
熱も出てきてる。
無茶はしちゃいけない、と頭で理解する一方で、どうして俺をみてくれないの、と憤る気持ちが押さえられない。
力なく投げ出された手を繋ぎ、もう一度口づけると、俺は誰かがつけたその痕跡をなぞるようにキスを落としていった。
小さく震える体が切なくていとしくて辛くて。
意識のないやつにこんなことするなんて、俺もたちが悪い。
だけど……あなたが悪いんだからね。
『まつ……』
『……!』
まだ、その名前呼ぶの?!
カッとなった俺は智のぐったりした熱いものを、思わず掴んだ。
人のものを触るなんて初めてなのに、智のならなんでもかまわないと、思った。
そのまま強弱をつけながら、ゆっくりと手を揉みこみ、動かしてみる。
柔らかな棒が、少しだけ芯をもった。
智の腰がびくりと浮いた。