第4章 夕虹
衝撃的な発言に、俺は息をとめた。
『……クスリ……?』
そんなことって……あるの??
それってほとんど犯罪じゃん?
考えてるうちに、腕の中の智が、死んだようにぐったりと目を閉じているのを見て、怖くなってきた俺は、思わず、息をしてるか智の顔の前に手をかざしてしまった。
細くかかる呼吸に安堵する。
……とりあえず、廊下じゃないきちんとしたとこに寝かせないと。
『サト……?ごめん、起きて。俺の力じゃベッドに運べない』
『う……んん』
『つかまって……せーの』
智の腕を俺の首にかけ、なんとかベッドに引っ張りあげた。
裸の体に四苦八苦しながら、部屋着を着せて、肌掛けをかけてやる。
そうして、やっと、状況が落ち着くと、ため息がこぼれた。
……嘘だろ。こんなんでよくホテルから帰ってこれたよね。
吹き出してきた汗を、手の甲でぬぐう。
そのとき、智が目を閉じたまま小さく呟いた。
『ニノ……』
『……ん?』
『あ……り……がと』
『いーよ……そんなん』
まだ水飲む?と聞いたら、智は小さく首を振った。
しばらく様子をみていたら、そのまま深い眠りに入ったようで。
俺は、コンビニに、額に貼る冷却シートを買いにいこうとその場を離れた。