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金平糖の詰め合わせ

第3章 夏祭りと山姥切長義.. 𓈒𓏸












花火の光が庭の奥で瞬き、私は長義に取ってもらったくまのぬいぐるみをぎゅっと抱え、長義の横で静かに座っていた。
浴衣の裾が少し風に揺れるたび、長義の視線が自然と美桜の方に向かう。





「花火を見ながら、こうして貴方と一緒にいられる時間は悪くないな…」





長義の声は低く、でも柔らかい。少し不器用な彼の言葉に胸の奥がじんわり温かくなるのを感じながら、私はぬいぐるみを抱きしめて微笑む。




『……私も、そう思う』




答えながらも恥ずかしさで顔が少し熱くなる私を見て、長義はわずかに微笑んだ。

普段は落ち着いて冷静な彼も、浴衣姿の美桜に向ける視線には、甘さと独占したい気持ちが滲んでいた。




微かな仕草から伝わる想いが、二人の距離を縮め、夜の庭の光と音が、二人だけの世界を柔らかく包む。



庭から少し離れた縁側に隣り合って座って、手には思い出のくまのぬいぐるみを抱きしめ、胸の奥でまだ少しドキドキが収まらない。



長義の視線が何度も美桜に向けられる。


普段の落ち着いた雰囲気はそのままに、でも私にだけ見せる甘く熱のこもった目線に心の奥で小さくドキッとした。






「主……その浴衣姿はほんとに……」






長義が言葉を切った。


普段は下ろしている髪を結い上げた美桜の首筋が見え、いつもは隠れているその項に、長義は思わず胸がざわつくのを感じた。




彼の手が私の方へ少し伸びてくると私は慌てて目を伏せ、頬を赤くする。手にしたくまのぬいぐるみを抱きしめる手も、思わずぎゅっと力が入った。




「……もう、我慢できそうにないな」





長義の声は低く、心の奥で燃える熱が隠せていない。私は小さく息をつき、胸の奥でじんわり熱いものを感じた。



















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