第2章 本編 幸せの青いルフ
*ロクト目線*
眩しい光で溢れた外へ出ると、予想した通り赤黒く染まった地面と、わずかな観客、寝ている試合監督がいた。
そんなものどうでもよくて、関係なかった。
対戦相手が気になって、恐る恐る目を向けると―――――――
対戦相手の女性と、目が合った。
心を奪われたような感覚がした。
淡く優しいクリーム色の、背中まである長い髪。それとお揃いの色の瞳は垂れ気味の目。白い肌に、華奢な身体。
胸がドキドキと音高く鳴り、顔は火照って熱くなる。
一体何なんだ、この感覚は・・・
いや、俺は聞いたことがあるはずだ。
じいちゃんから。
「ロクトにもいつか、恋が分かる日がくるじゃろうなあ。
胸がきゅうっと苦しくなり、相手の事ばかり考えてしまう、あの感覚が」
そうか、俺は、この女性に・・・・・・・・・・・・
恋をしているんだ。