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幸せの青いルフ

第2章 本編 幸せの青いルフ


 *???目線*

「え~、じゃあ二人は幸せになれなかったの?」

可愛い私の愛娘、メリーナが不満そうな声で言う。
「その世界ではね。でもお母さんは信じてる。このふたりはちゃんと生まれ変わって幸せに暮らしているって」
私はそう言って本を閉じると、本棚にしまった。
今日はメリーナに、本を読んであげていたのだ。私が小さい頃から知っているお話を、この子にも聞かせてあげたかったから。
この話はこのレーム帝国にある闘技場を作るきっかけでもあるとか聞いたことがある。この子は剣闘士になりたいと言い、日々修行しているから丁度いいと思ったのだ。
「さあ、そろそろお父さんが帰ってくるから、ご飯を作ろうか」
「うん!」
私は娘を台所へ促した。首には、銀色のルフの形のネックレスが光っていた。
あのお話が好きすぎて、作ってもらった物だ。
私の夫もこの話が好きだったらしく、初めて彼に会った時、金色のルフの飾りが付いた腕輪をつけていた。


「ただいま、メリーナ、ローザ」

昔を思い出していると、私の夫・・・クロトが帰ってきた。

「おかえり、あなた!」
私は笑って彼を迎えた。




彼の右腕には、金色の腕輪がしっかりとはめられていた。




~fin~
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