第7章 文化祭② *
「じゃ、執事とかメイドがいいじゃん」
「それだったらやらない!普通にドトールとかスタバみたいなカフェの方が、女子も男子も入りやすい。
それよりも、先に予算とか考えた方がいいんじゃねぇの?」
「予算は、まぁ高額とまではいかないけど、生徒会から貰えるよ。
それに、メニューによっては採算取れると思うから大丈夫かも」
予算か…儲けとか考えるなら、ちゃんとしたメニューの方が良い気がするけど、折角だからみんなが喜ぶ方が良いよね。
男の子も女の子も好きなものってなんだろう。
「コーヒー系もいいけど、安くて簡単に出来るフロートとかは?」
聖臣の言葉に、クラスが一気に盛り上がる。
凄い!雰囲気が一気に華やいでいく。
みんな楽しそうで、心が躍るってこんな感じなんだ。
なんだか嬉しい。
「それじゃ、フロートと出せれるものって言ったら、ホットケーキとかは?」
「それだけだったら、女子受けだろう?男ならガッツリ食べれるパンサンドがいいかもな」
みんなでその先の話を膨らませいく。
「パンサンドなら、中身を豪華にしなければ低コストでいけそうだし、手軽に食べれるのもいいよな」
「そうよね〜ハムとか卵、ベーコンに、野菜はレタスでもキャベツでもいいわね」
結衣ちゃんと聖臣で話をどんどん詰めていく。
「沙耶は、何を入れたら美味しくなる?」
結衣ちゃんが、ニッコリと微笑んで意見を求めてくる。
パンサンドとか聖臣と作った事もあるし、学生だった柾兄のバイト先に、よく4人で遊びに行ってたから、レシピがあればフロートとか作れそう。
「あの…パンサンドを薄く切れば、具材によってボリュームも出るし、男子受けに良さそうだよね」
控えめに言って見ると、みんなから『イイネ‼』の声が上がる。
自分の意見が受け入れて貰えて、ちょっと安心する。
「みんなも盛り上がってきたことだし、ウチらのクラスの出し物は、カフェって事で申請出しとくね。
そうと決まれば、具体的なメニューをHR決めて放課後試作会なんてどうでしょうか?」
『「賛成!」』
以外にも急ピッチに話が決まり、団結力のあるクラスだ。
「何人かでグループ作って、買い出し班とメニュー企画班に分かれて行くよ‼︎」
結衣ちゃんの掛け声に合わせてみんな動き出した後、自分がどうしたらいいのかわからないまま動けずにいた。
