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触れる度に愛を知る【ハイキュー】

第7章 文化祭② *


聖臣side

いつもより早めに起きてランニングに向かう。

この時間帯は、大概一緒のコースになり元也と走る事が多い。

だが、今日に限って元也がいない…。

昨晩も挨拶も無しに帰ったのもあるが、何だかおかしいと思えた。

家に帰れば、母親が怠そうに起きてくる。

「聖臣、ランニング終わったの?」

「今帰ったとこ、シャワー浴びて支度するから」

「そうね、もう少ししたら沙耶ちゃんも起こさないとね」

母親の話もそこそこに、熱めのシャワーを浴びて沙耶の部屋へ向かう。

コンコンと部屋の扉を叩いても起きる気配がない。

沙耶と呼びかけて部屋に入ると、カーテンの隙間から朝日が溢れ、沙耶の顔に反射している。

眩しいのか、陽の光を避けるように寝返りを打つ。

少し捲り上がった布団の隙間から、色白の細い足が露わになる。

ワンピース型のパジャマを着ていた事を思い出し、寝返りを打つとこんなにも見えてしまうのかと悶絶する。

寝相が悪いと言ってしまえば、それでお終いだがエロすぎ!

「沙耶、起きろ朝だよ」

額に触れれば、熱くない体温でホッとする。

それでも気は抜けない。

起きたら、体温測らないとな。

「沙耶、起きろ」

「…………」

昨日無理させたせいだろうか、今だ夢の中。

「起きないとキスするよ」

耳元で囁くように言うと、大きな目がパチンと開く。

「えっ!聖臣?夢?同じ事言って…」

「何?夢の中の俺って、沙耶に何してんの」

覚醒した瞳が、より一層大きく開かれ、段々と真っ赤に染まる頬。

「えっえーと、あのーその…」

返答に困り果て慌て出す沙耶を制しするように、無防備な両手首を優しくをシーツに縫い付けた。

「えっ!ちょちょっと待って聖臣、えーっと、あの待ってって!」

寝起きに力何て入らないのは百も承知だし、例え沙耶の力を込めたとしてもたかが知れている。

「どんな夢見てた?」

焦る沙耶を尻目に、唇まで数センチ。

「待って、聖臣聞いて…少し離れて」

「何で?俺は、ただ何の夢を見ていたのか知りたいだけだ」

シーツに縫い付けた両手首を離し、今度は指を絡めて握りしめる。

意地が悪いと思いつつも知りたい欲求の方が勝ち、何が何でも吐かせたくなっていた。
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