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【ツイステ】引き合うさびしさの引力

第1章 シュガーリィは魔法仕掛け



魔法薬学の授業は2時限目であったため、凄く怒られはしたが授業が終わったらすぐに解放された。しかし放課後呼び出しをくらい、ユウは逃げようとするグリムの尻尾を突掴みカリムも含め3人仲良くクルーウェルに"躾"をされた。

そんなこともあり、オンボロ寮に帰ってきた時はユウもグリムももうヘトヘトであった。2人揃ってベッドにダイブし、各々「ふな"ーー」やら「あ"ーー」やらと声を上げた時、ユウはふと顔の横に置いてある自分の左手が目に入った。もっと正確に言うと、左手の小指。
学校にいる時には気づかなかった、いや、無かったはず。
ユウの左手小指には赤い糸が結び付けられていた。

ベッドから身体を起こし、小指から伸びる赤い糸を視線で追う。
糸は長く長く伸びており、視線では追えないくらいに伸びていた。
ユウは取り敢えずこの糸をどうにかしようと、右手で左手小指の結び目あたりを触ってみた。が、手は糸には触れられず自分の小指を撫でただけだった。今度は伸びている糸を触ってみるが結果は同じ、スカッと空を切るだけで、何度もそれを繰り返していればベッドから顔を上げたグリムに「何やってんだ?オマエ」と呆れた顔で言われた。

「見てこれ。なんか小指に変な糸が付いてるんだけど、全然触れないの」

グリムに呆れた顔をされるなんて本来のユウであれば不服であったが、今はこの謎の糸のことで頭がいっぱいであったため、彼女はずいっとグリムの目の前に小指を差し出した。






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