• テキストサイズ

【ツイステ】引き合うさびしさの引力

第1章 シュガーリィは魔法仕掛け



基本的にこの学園は部活には絶対に入らなければならないのだが、そんなイレギュラーの化身みたいな彼女は部活は免除されていた。その時はこれ幸いと思っていたユウだが、こういう合同授業があるとコミュニティを広げるためにも入っておけばよかったと思うのだった。
しかし後悔してもどうしようも無いため、ユウは合同授業の時は決まって授業が始まる前に教室内を見渡し知っている先輩や優しそうな先輩を探す。この時あんまりキョロキョロしていると不審がられるため極力首は動かさず目だけで探すのがコツだ。

なので今日の合同授業も授業開始10分前には、エースとデュースそしてグリムとともに教室に着き、彼らの雑談に耳を傾けて時折相槌を打ちながらも教室内を見渡した。








授業開始のチャイムと共にいつもの白と黒の毛皮のコートを着たクルーウェルが教室に入ってくる。

「集まっているな、仔犬ども」

クルーウェルは赤い小さな首輪の付いた指示棒で軽く自らの左手を叩きながら教室内を見渡す。

「では早速授業を始める。まずは1年と2年で2人一組のペアを作れ」

Harry up!
というクルーウェルの掛け声の元、みんな一斉に動き出す。ユウは小脇にグリムを抱えながらその小柄な体躯を活かし、縫う様に人混みを避け唯一見つけた知っている先輩の元へと一直線に向い、ある程度近づいたところで「カリム先輩!」とお目当の人物の名前を呼んだ。



/ 204ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp