• テキストサイズ

【ツイステ】引き合うさびしさの引力

第14章 夢みていたのおとぎ話の世界 2



「………明日」

「え?」

「明日なの。私が帰るのは」

「いやいやいや!冗談はよせよ。
いくらなんでも急すぎるだろ!」

「……本当はね、ダンスパーティーの2日前に学園長から言われてたの。
でも、私……皆んなにはいつも通りに接してほしくて………だから今日まで黙ってたの」

2人の顔から笑顔が消える。
どうしていいのかわからない。そんな戸惑いの表情を浮かべていた。

「グリムは?グリムは知ってたのか?」

「……知ってたんだゾ……」

「何でもっと早く言ってくれなかったわけ……?」

「……ごめんね」

ついに俯いてしまった2人。
ユウは何も言うことが出来ず、黙っていた。

他の生徒が学園へと向かっている中、俯き立ち止まっている彼らはとても目立つ。
通り過ぎる生徒たちは皆、一度は彼らに視線を向けた。

「よしっ!」

暫く経った時、漸くエースが顔を上げ、ひとつ手を叩いた。

「ユウ、今日はオンボロ寮でパーティーしようぜ!沢山お菓子用意してさ、朝まで騒ぐんだ!」

「あぁ、それはいい考えだ!
放課後、購買でお菓子を買ってこよう。
菓子は僕たちの奢りだ!僕たちが奢るなんてそうそうないぞ」

彼らが無理に元気を出しているというのはすぐに分かった。
しかしユウはそれに気づかないフリをして、「うん、やろう!」と笑顔で頷いた。





/ 204ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp