第14章 夢みていたのおとぎ話の世界 2
ユウが故郷に戻る日まで後2日。
ユウはグリムと共に放課後学園の中を散策していた。
ここでのことを忘れてしまわないように。
ただの夢だったで終わらないように。
鏡の間。
図書室。
メインストリート。
植物園。
食堂。
中庭。
厨房。
ゆっくりと回りながら、一つ一つの部屋でユウはグリムとここではこういう事があった。と、いう話をした。
鏡の間。
「私、今でもはっきり覚えてる。凄く驚いて、夢でも見てるんじゃないかって……。
だって、黒いローブを来た人たちが沢山いて、狸が青い炎を吐いて暴れてるんだもん」
「オレ様は狸じゃねぇんだゾ!
フンッ、オレ様の力を理解していないのが悪いんだゾ」
図書室。
「学園長がここで私の故郷を調べてくれて、でも何処を探しても見つからないって……。
その時は本当にどうすればいいのか分からなくて凄い怖かった」
「怖がってたのか?
ずっと無表情だったからどうでもいいと思ってるかと思ってたんたゾ」
「いろんな事が起きすぎて、キャパオーバーだったの」
メインストリート。
「エースと出会った場所だね。
ハートの女王の像を見てた時、私たちに話しかけてきた。
凄いチャラそうな人だなぁって思ってたんだ。実は」
「エースはここでオレ様たちを馬鹿にしてきたんだゾ!
アイツのせいでハートの女王の像も黒焦げになっちまうし。今思い出しても腹が立つんだゾ!」