第14章 夢みていたのおとぎ話の世界 2
「ほら、これでいいんだろ!?」
エースは設定した待ち受けを、ユウとデュース、グリムの方に向けて見せる。
ユウとデュース、グリムは顔を見合わせるとクスクスと笑った。
「エースはホント、ガキなんだゾ」
「スカした顔して意外と単純だしな」
「そこがエースの良いところだと思うよ」
馬鹿にするグリムとデュース。
まったくフォローになってないフォローを入れるユウ。
エースは肩を震わせると、「マジでお前らキライ!」と叫んだ。
そんな彼らを見ていたトレイが、「ちょっとうちの1年可愛過ぎない?」と同じく一緒に見ていたトレイとリドルに言う。
「確かに、ああして素直なところを見ると可愛いな」
笑うトレイに、意外にもそれにリドルは同意した。
「でもケイト、うちの1年と言っているが、ユウはハーツラビュルの寮生ではないよ」
「いやいや、それはわかってるけどさ。もう半分くらいはうちの寮生みたいなもんじゃん?」
リドルはティーカップに口をつけながら鼻で笑う。
それは馬鹿にしているそれではなく、彼自身そう思っていた為、同意する笑いであった。