• テキストサイズ

【ツイステ】引き合うさびしさの引力

第13章 夢みていたのおとぎ話の世界



「こんばんは、アズール先輩。
お邪魔してます」

「いえいえ、是非ゆっくりしていってください」

軽く頭を下げるユウに、アズールは胡散臭そうな笑みを浮かべると、「お隣失礼しますね」と、ユウの隣に座る。
「え、」と驚くユウを他所に、アズールはジェイドに「ブルーラグーンを」と注文した。

「は、何アズール。何でここに座んの」

「おやおや、サボりですか?アズール」

「いえ、休憩ですよ。それに今日は僕がいなくても回りますしね」

「いやいやいや、休憩なら他のとこ行ってくんない?」

見てわかるだろ。
と、フロイドがアズールに凄むが、アズールはそれをにこやかに笑って無視した。

「1人では寂しいじゃないですか。
それに、折角ユウさんがいるんです。是非ご一緒したいと思いまして」

「いいから、思わなくていいから」

「僕がいては迷惑ですか?ユウさん」

「い、いえ。そんなことは……」

「迷惑。ちょー迷惑!」

ユウの言葉に被せるように叫ぶフロイドだったが、まるでフロイドの声はアズールには聞こえていないかのように、アズールは「ありがとうございます、ユウさん」と今さっき来た水色が美しいお酒、ブルーラグーンが入ったグラスを持ち上げ、ユウの前に差し出した。
彼女は一瞬理解できなかったが、すぐにそう言うことか。と、慌てて自分のグラスを持ち、アズールの持つグラスに当てた。

カチンとこぎみよい音が響く。
そしてそれは同時に戦いのゴングでもあったようで、フロイドが

「あー、今無性にたこ焼き食いたくなってきたわぁ」

と今までに聞いたことのない地を這うような声でそう言った。





/ 204ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp