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【ツイステ】引き合うさびしさの引力

第9章 私のための無垢なドレス 2



1ヶ月の半分が過ぎた頃、いよいよついにダンスの授業が始まった。
今日が初めての授業で、すべての学年がこの2時限目にダンスの授業を行う。
1年Aクラスと2年Cクラス、そして全員では勿論ないがRSAの生徒とボーバトンの生徒も音楽室に集められた。
教室はザワザワと騒がしく、何人もの生徒が小声でパーティーの相手はどうするかと言う話をしていた。

授業開始のチャイムと同時にトレインが教室に入ってくる。
彼はいつもチャイムと同時に教室に来るので、なんらかの魔法じゃないかと皆んな噂をしていた。
なんでもトレインはクルーウェルが学生の時もNRCで教師をしていたらしい。だからなのか、クルーウェルはトレインと話す時は妙に畏った口調になる。

トレインが入ってくると騒がしかった教室が静かになった。

「では、授業を始める」

と、いつもの口上を述べる彼の腕にはこれまたいつものように猫のルチウスが収まっている。

「ダンスの練習の前に、まずダンスパーティーの説明をする。皆よく聞いているように_____」

落ち着いたトレインの声はいつも眠気を誘う。魔法史の授業では何人もの生徒が脱落しているが、今回ばかりは皆んな眠気など感じていない表情でトレインの話に耳を傾けた。

パーティー用のタキシードやドレスは各自で用意するように。
この授業が終わったら、ダンスのパートナーを誘うことができる。

など、初めて知る話や既に知っている話を淡々と説明する。
トレインの話はまだ続いた。

「ダンスパーティーは、大広間で夜8時から始まり、夜中の12時に終わる。ところで_____」

トレインがことさらに念を入れて、生徒たちを見回した。





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