第4章 DAY 3
獄さんの家に着けばわたしはそのままお風呂に押し込まれた。
スマホで設定ができるのかお風呂のお湯は湯気が立っている。
十四くんが買っていてくれていたシャンプーとコンディショナー、ボディソープをお風呂に持ち込むとシャワーを出す。
傷がじりりと痛んで身体中の怪我の多さにやっと気づく。
洗顔と洗髪、そして体を洗うとわたしは湯船に浸かった。
じりじりと痛んでいた傷が痛まなくなった頃、内線で獄さんにのぼせる前に風呂から出る様にと声をかけられた。
風呂から上がればパジャマがわりの獄さんのスウェットが置かれていてそれを着てリビングに向かえばリビングのサイドボードに美味しそうなパスタが用意されていた。
「飯食ってねえだろ、俺も腹減ったし。」
食え。
そう促されソファに座ると軽く盛られたパスタを見た。
有り物で作ったらしいベーコンとしめじとほうれん草のパスタ。
それと暖かいお茶が出てきて思わず泣きそうになった。
気づけば半日以上も食べ物を口にしていない。
「いただきます。」
わたしが食べていれば後片付けを終えた獄さんが隣に座る。
わたしの皿に盛られたパスタの倍以上の量を豪快に食べ始める獄さんをびっくりして見ていれば視線に気づいた獄さんが食べるのを止めた。
「昼、お前と食うつもりだったから食ってねえんだよ。」
自分用に入れたコーヒーを煽る様に飲むと獄さんは残りのパスタを口に運ぶ。
それが可愛くて小さく笑うとわたしもお皿の中のパスタを食べ始めた。
空になったお皿が掃けられて次に出てきたのはコンビニスイーツ。
生クリームの乗った期間限定パフェは美味しそうで獄さんにお礼を言うとわたしは二杯目のコーヒーを飲む獄さんの隣でそれを食べた。