第4章 DAY 3
ここに来てどのくらい時間が経ったのだろう。
だだっ広い倉庫に腕を縛られその先をチェーンで繋がれている。
いい加減お尻が冷たい。
体が冷える。
なんとかしなければと腕を縛るものを外そうとするが細い割に硬く中々解けない。
これ、プラスチックじゃないかな。
しかもさっきのやつらはここに来て早々外に出て行ってしまった。だからこそ逃げる算段を整えてるのだが…
そうこうしているうちにどこからか足音が近づいてくる。
大人しく座り直し相手を待ち構えていればわたしを連れ去った5人がまた現れた。
「あのおっさん、ちゃんと迎えにくるかな、なずなちゃん。」
「タイムリミット2時間にしたけど早すぎたか?」
「でも、色々楽しみてぇもんなぁ。」
ぎゃはは、と笑う下品な声が耳障りでぎゅうと目を瞑る。
相手の目線か不快でしょうがない。
ふいと横を向いていればその中の一人がわたしの目の前にしゃがみ、前髪を掴んで無理やり顔を上げさせた。
「なずなちゃんさ、あのおっさん好きなの?」
言いたく無い。口を紡げば相手の口が笑みに歪む。
「でもさ、ざーんねん。あのおっさんも坊主もバンドマンもみーんな俺たちが倒しちゃうから。」