第2章 DAY 1
タバコを吸って帰ってきた獄さん。
残されたわたしの隣の席を見て小さくため息を吐いたあとに悪いなと声をかけて座る。
そしてメニューを見ながら唸る十四くんととっくに決まったらしい空却くんに話しかけた。
「お前ら決まったか。」
「俺これとこれ。」
空却くんが指さしたのはステーキとチーズがけハンバーグ。
スープと飯のセットもな、と獄さんに伝えれば、獄さんはため息を吐く。
「お前、肉をおかずに肉食うな。遠慮なく頼みやがって。ほら、十四は。」
「えっ、と自分はこれ…」
チーズたっぷりのトマトリゾット指差した十四くんにはぁ、と大きな声を立てた空却くん。
「何女みてぇな飯頼んでんだよ。男は肉だろ。」
「はいっす!じゃあこれで!」
横暴な…と思いながら見れば、十四くんは慌ててお肉のページのチキンのチーズのせを指差す。
はいはいと相槌を打つと獄さんは私を向く。
「なずなは決まったか。」
問われてメニューに目を向けたが決まらない。
2択まで絞りうんうん唸っていると隣から獄さんがメニューを引っ張っていく。
「毎回毎回中々決まらないな。今日はどれだ。」
気持ちを読まれていることに恥ずかしさを覚えながらカルボナーラとほうれん草のグラタンを指さした。
それを見た獄さんは呼び出しボタンを押し店員さんを呼ぶ。
そして空却くんと十四くんのご飯、そしてわたしが迷っていた二つを頼む。
あとはみんなで摘めるソーセージやチキン、あとはサラダとドリンクバーを頼むと店員さんを下がらせた。
「食いたい奴食え。残った奴食ってやる。」
ふい、とそっぽを向いた獄さんにありがとうとお礼を言えば、獄さんは小さく笑った。