第2章 DAY 1
「今日も洒落てんな。」
「今日大人っぽいっすね。ヒトヤさんに合わせたんすか?」
一目見ただけでそう言われてしまう今日の私の服装は、黒のオフショルダーニットに今流行りのバイカラーのスカート。
正面のチェックが可愛いのとバイカラーが獄さんっぽくてお気に入り。
ブラウンのレースアップのブーツで少しだけ身長を誤魔化しているがみんなに追いつくほどの底上げがされないのが残念。
スモーキーピンクのレザーのリュックもポケットが白でバイカラー。
このカバンはどんなファッションでも合うから買ってよかったって思う。
「そう…ってわかっちゃう?」
「ァア?大丈夫だって。獄鈍感だから気付かねえって。」
「こんなに分かりやすいのに。でもいつもと違う感じで可愛いっすよ。」
「ありがとう十四くん…で、獄さんは。」
そう問えば空却くんはにやりと笑う。
「アイツだけ集合時間三十分遅らせた。あのオッサン無駄に集合早ぇから俺たちの方が早く来るにはこれが一番だろ。」
そんくらいしねえとサプライズにならねぇからなぁとケケケと笑う空却くん。
確かに一理ある。
獄さん、こういう集まりにはいつも十五分くらい前から現場に来て待ってるからいつもその方がいいんじゃないかなと考えていれば私たちの後ろから声がした。