第5章 碧棺左馬刻 (part2)
痛くて、嘘を吐く余裕なんてない。首を振ると、涙と顔にまとわりついた精液がそっと拭い去られた。
「……だそうだ、左馬刻」
ふふっとご主人様の口許が歪む。
「銃兎、まさかテメェ……」
低く攻撃的な声がご主人様に向けられる。でも、ご主人様は何も言わずにカメラを回し続けた。
私は挿入されたまま、仰向けに体勢を変えさせられる。赤みがかった瞳から鋭い眼差しが向けられたかと思うと、胸をわしづかみにされた。
「俺様とのセックスが嫌とは気に入らねぇな」
胸の膨らみの突起を咥えられ、吸い上げられる。さっきのような噛みつきとは違い、私の体はぞくぞくと震えた。散々ご主人様に責められて敏感になっているそこは、吸われただけで感じて、体がのけぞるようになってしまった。
「っ…はあッ……!」
「こいつは、こうすると感じるのか。おもしれぇ」
吸われていない方の胸は、揉まれながら、突起を親指と人差し指でじらすようにつままれる。こんなやつに屈したらいよいよ負けなのに、私の意志と反して熱はどんどんとくすぶり、中が濡れていく。