第3章 <2>首輪のついたペット
背後から私の前に移動してきた先輩は、不敵な笑みを浮かべている。体と体が触れそうな距離で、つーっと先輩の指先が私の首筋を伝うと、顎のところで止まった。
「今日という日を待っていました。あなたに会いたかった」
抵抗の意を込めてふいと顔を逸らすと、先輩は気に入らなそうに私の顎を掴んだ。
「今度そのような反抗的な態度を取ったら、ビンタするぞ」
蔑むような冷たい響きに、ぞくりと背中が震えた。
「あの夜から君はもう、俺に逆らえないんだよ」
ぐいっと力強く腕を引っ張られ、無理矢理ベッドまで連れて行かれると、私はそこに押し倒された。
「ここで無理矢理犯しても良いが、それでは面白みにかけるな。まずはペットとして、飼い慣らすところからはじめよう」
そういうと先輩はポケットから黒いスカーフを取り出し、私の目を隠すようにきつく巻いた。
「な、なにをするんですか」
「何って目隠しだ。それから、俺のペットになる証として、首輪をつけてやる」
言われてすぐに首にベルトのようなものが巻かれ、カチャ、と金属音がした。
私は人間以下のペットになりさがるのかと思うと、それだけで辱められた気分になる。
「これだけで十分にそそる光景だが、せっかくだから股も開いてもらおう」