第2章 いつもの独歩……?
さーっと顔が青ざめていく。昨日のことは、夢じゃない。
「何回したの」
「ええと、中は2回。あ、でもその後も顔とか、胸とか……何回か、したかもしれない」
「えっ、えええッ!」
私は驚いて独歩から離れた。私の意識が飛んだ後も、独歩は一人でやってたってこと!?
「最近仕事が忙しくて、凄く溜まってたんだ。あと従兄のことも、の言うとおりだった。ごめん」
「な、なんで急にそんな態度になるのよ」
「ちょっとスマホを拝借して、メッセージを確認したら怪しいやり取りがなかったから」
「なっ、無理矢理したあげく、人のスマホ勝手に見て!!」
「ごめんなさい、ごめんなさいっ。もし出来ちゃっても、絶対に責任は取るから」
「そういうことじゃないっ!」
私は怒りのパンチを独歩に向かってぶつけると、独歩は、あははは、と弱々しく笑った。
*
今回の件で、私は、身を持って知った。
独歩の嫉妬スイッチは絶対に入れちゃ駄目だ。
――キレたネガティブ社畜ほど怖いものはない。
Fin