第3章 彼は子作りがしたいらしい。
セックスが終わった後、私たちはシャワーを浴びて、二人並んでベッドに入った。
一人より二人の方が、布団の中も暖かいし、何より私はいろんな意味で満たされていて、幸せな気分になる。
向かい合うようにして横たわり、独歩は私の頭を、下の腕で腕枕をして支えながら、もう片方の手で私の頭を優しく撫でてくれた。
「なあ、」
「ん?」
「さっきは結婚しよう、って勢いで言っちゃったけど、俺、ちゃんとプロポーズするつもりだから」
「本当?社畜で死ぬほど忙しいのに?」
照れくさくてからかうと、独歩は真面目な顔で私を見た。
「その日は何があっても空けておく。約束だ。だからも、絶対に空けとけよ」
私は嬉しくて、独歩の唇をそっとついばんだ。
「うん、約束ね」
それから私がどうなったか――は、今のところ、私と独歩だけの秘密。