第2章 いつもの独歩……?
「、起きろ。――」
ううん、と目を覚ますと、独歩が私の顔を心配そうにのぞき込んでいた。
「大丈夫か?」
そう問う声は、いつもの少し弱々しくて頼りない声。壁掛け時計に目をやると、もう朝の10時過ぎになっている。
「あれ、私……」
体を起こすと、いつの間にか独歩の部屋着に着替えさせられていた。
「寝苦しそうだったから、着替えさせた」
「あ、そうだったんだ」
なんだかとても悪い夢を見ていた気がする。独歩が一方的にキレて、私は無理矢理犯されて、中に出されて、でも途中からなんだか感じ始めて……。
でも、夢にしては、なんだか腹部が気持ち悪くて、鈍い痛みがある。
「それで、私の服はどうしたの?」
そう言うと、独歩は決まり悪そうに頬を掻いた。
「その、色々不都合なことがあって。すみませんっ、今度が好きな服、買うから許してくださいっ」
ペコペコ謝る姿は、いつもの独歩だ。でも、不都合なことが何かというのはとても気になる。
「あのさ、独歩、不都合なことってなにかな?」
「いや、俺ので汚しちゃったから」
ハッとした。……もしかして、夢じゃ、ない?
「独歩、昨日、私に何したの」
「何って、……子作り?」