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恋と麻薬【名探偵コナン】

第7章 願望



「車を持ってくるので店の前で待っていて下さい」

そう言われて外に出てから数分して車が目の前に止まる。

安室さんは運転席から降りて助手席のドアを開ける。


「どうぞ」
「ありがとうございます」


真っ白なRX-7。
ポアロのバイトだけでは恐らく買えないこの車。

裏の仕事はそれなりに儲かるのだろうか


彼がお金で困っているところは見たことがないし


そもそも彼はなんであんな仕事をしているんだろう


彼のそっちの顔には触れないようにしていたから詳しいことは分からない。



そんなことを考えていたらいつの間にか家についていた。












「カホさん」


隣から名前を呼ばれ、シートベルトにかけていた手を掴まれる。


「なんですか」


「昨日、沖矢さんに送ってもらったと言うのは本当ですか?」


安室さんは笑顔で尋ねてくるが、その笑顔は昨日家に帰ってきた時に見たそれと似ている気がした。

「夜遅いので送ると言われたので」

「なら、僕がカホさんに電話をかけた時一緒にいたということですよね」

電話をかけた時…、確かにその時は沖矢さんといたな。


「はい、いました」
「どうして電話に出なかったんですか?」



どうして電話に出なかったんだっけ。

沖矢さんに画面を見られて、色々聞かれているうちに切れてしまった気がする。


でも、1番は



「沖矢さんのいる前で安室さんからの電話は出ない方がいいと思って」


そうしたら何か関係があると思われるかもしれないし、内容も聞かれてしまうかもしれない。

結局不自然に思われてしまったけれど。



「そうだったんですか、僕はてっきり」


そう言って安室さんは私のシートを後ろに倒した。


安室さんは私の上に覆い被さる。


「出れなかった、のかと思いました」


どうしてこうなっているのかが分からず私は動くこともできなかった。


「どういうことか分からないって顔してますね」


安室さんはそう言い、私の唇にキスを落とす。

何度も唇を重ねた後に入ってきた彼の舌。

しつこく追いかけられ、口内で絡め取られる。


「…んっ。」

彼の胸元を叩いてもビクともしない身体。

意図に反してキスは激しくなっていった。






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