• テキストサイズ

恋と麻薬【名探偵コナン】

第7章 願望


「いい人、と言えば昨日のパーティー、昴さんとカホさん凄くお似合いだったわ!」

「あ、それ私も思いました」

恋人みたいだったよね、なんて2人は話す。


「昴さんなんてどうです??」
「んー、いい人だとは思うけど…」


いつも私を助けてくれるし、気も遣えるし。

凄くいい人だとは思うけど


やっぱり安室さんと比べてしまう。




そういえば安室さんはさっきから黙ったままだ。



気になって彼の方を向くと、彼は私の方を見ていたのかバチッと目が合った。

少しびっくりして思わず目を逸らしてしまった。

「ご、ごめんなさい」
「なにも謝ることなんてないですよ」

おかしな人ですね、と安室さんは笑う。






「昨日あれから送ってもらったんですよね?」
「うん、というかあの時園子ちゃんなんかニヤニヤしてたよね」
「ええー?気のせいじゃないですか?」

園子ちゃんはその時と同じようにニヤニヤし始めた。





「カホさん」
ふと安室さんから声をかけられ、前を向く。



「おかわり、いりますか?」


あ、いつの間にかなくなっている。


「お願いします」



そう言ってグラスを安室さんに渡す。


「ありがとうございます」


安室さんはグラスを掴んだ、のではなく、
私のグラスを持った手を上から掴んでから、そのままグラスへと手を滑らせた。




何今の



驚いているのは私だけで他の2人は別の話で盛り上がっている。

安室さんは何も無かったかのようにココアを作っている。


皆のいる場でこんなことをするのは珍しい。




安室さんに掴まれた手が熱くて、
再び渡されたココアのグラスで熱を覚ましていた。










「あ、そろそろ私帰るわ」
「私もコナン君とお父さんのご飯作んなきゃ」



その後もコナン君達の話や園子ちゃんたちの学校の話とやらを聞いて時間を過ごした。


2人が帰ると言ってそれを見送る。






「良ければ送っていきますよ」

会計を終わらせて外へ出ようとしたところで安室さんに声をかけられる。

園子ちゃんと蘭ちゃんは既に帰った。


「もうすぐ僕もあがりますし」


方向も一緒だし乗せてもらおう。


私は安室さんの仕事が終わるのを待つことにした。










/ 346ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp