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恋と麻薬【名探偵コナン】

第22章 静寂


その2日後、沖矢昴に変装して仕事終わりのカホに近づいた。

そこでカホは言った。

昴さん、と。

ああ、普段からそう呼んでるんだな、と柔らかい表情のカホを見ながら感じて

カホが再び前を向いた時に自分の口の中に即効性の睡眠薬を入れた。

そのまま彼女に口移しで飲ませた。
多少暴れた彼女も飲み込んだのを確認すれば直ぐに眠りに落ちた。

安室の家に連れて帰って彼女をベッドに寝かせた。
彼女の鞄からスマホを探してパスワードを解除して沖矢昴の連絡先を開いた。

自分のメールは一切開かれてなかった。


沖矢昴宛のメールにそれらしい理由を付けてしばらく家に帰れないと送る。

再び視線をベッドに戻しカホを見る。
スーツがシワになってはいけないとそれを脱がせる。

その時ブラウスの隙間から見えた首元に付けられた紅い跡

それはまだ全然消えがかっている気配もなく最近付けられたものだと分かる。

昨日のキスの後か

冷静にそんな考えが浮かんだ。


あいつの残り香が残っているのはどうしても許せない。
スーツだけのつもりが下着まで全部外した。

カホの白い肌に不釣り合いないくつもの紅い点

それは絶対今の状態にしなければ付かないであろう場所にもあった。


あいつからカホの記憶を消してやりたい
声も、肌の感触も、表情も、全て

カホの身体を見てそう思った。


それと同時にカホにも感情が沸いて
安心しきったように眠る横顔を見ながらどうしようか、と一人考えて


前から使おうと思いながら結局使えなかったアレらの存在を思い出して

狂わせるぐらいに抱いて
あの男の感触を消して
カホが自分を求めるまで

愛してやろう、と

それを想像したら少し笑みが浮かんだ。












安室はふとカホのスマホの存在を思い出した。
ベッドから出て彼女のスマホを開く。

案の定沖矢昴からは不在着信とメールがいくつか届いていた。

そのまま安室はスマホの電源を落とした。



再びベッドに戻ってカホを自分の胸に引き寄せた。
彼女の心臓の音が自分の肌に伝わって

視線を落とせば端正で美しい彼女の寝顔


離したくない


彼女の頭を優しく撫でながら安室は心の中でそう呟いた。



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