第19章 忘れさせて※
再びベッドに戻った二人は正常位の体位で繋がっていた。
「はぁんっ…昴さんっ…昴さんっ…!!!」
「カホさん…」
2人はどちらかともなく唇を近づける。
この夜だけで何度キスをしたのか分からないほど二人は唇を重ねていた。
それはお互いの唇の形を認識するぐらいに。
二人の結合部はお互いの分泌液でぐちゃぐちゃに濡れ、沖矢が陰茎を抜き差しするとパチュン…!と大きな音を立てた。
「あんっ…あっあっあっ…はぁっ…」
「…っ、カホさん、そろそろ…」
沖矢はカホの膣内から与えられる快感に段々と射精感が高まっていた。
このまま続けていたら恐らく達するのはそう遠くはない。
しかし今自分はゴムを付けていない
だから沖矢はカホに知らせた。
カホにはちゃんと沖矢の言葉が届いた。
そう、ちゃんと届いていた。
沖矢は自分の背中に感じる違和感に気づく。
沖矢の背中には、カホの両足が回されていた。
「カホさん…っ…」
それは強く、沖矢を逃がさないと言うようにぎゅっと固定されている。
まずい…このままじゃ…
「カホさん離して下さいっ…」
「どうして…」
「このままだとカホさんのナカに…」
「それでいいの」
「…っ…」
カホは沖矢の目を見つめて続けた。
「このまま…膣内で出して…」
それはちゃんと沖矢の耳に聞こえた。
自分が何を言ってるのか、ちゃんと分かってる。
でも今は、昴さんのが欲しかった。
あの人の体の一部は今も自分の中で生き続けている。
消して…
そんなの全て覆ってしまうぐらいに…
カホは足にぎゅっと力を込めた。
「ほんとに、いいんですか。今ならまだ間に合いますよ…」
「…欲しいの…昴さんのが」
「…っ…」
ほんとに、分かって言ってるのか…
沖矢はカホの言葉に焦りと興奮を覚えていた。
一度目を瞑って沖矢はじっと考え始めた。
何かを決意したように開かれたグリーンの瞳は熱くカホを見つめる。
沖矢は腰の振りを一層速くした。
「んあっあっあっあっあっ…」
「…っ…はっ…」
先に絶頂に達したのはカホだった。
「はぁんっ…イクッ…ああああっ…!!!」