第17章 重なる※
この攻め方、"彼"にそっくり
あの人も私に言わせてた
私が恥ずかしいのを分かって、わざと
じゃないと、ホントに動かしてくれなかった
カホの中で再び沖矢と別の男が重なって見えた。
この抱き方も、少し"彼"とは違うけど…似てるところがある
キスとか、触れ方とか…膣内の感触とか
意識し始めたらそれは止まることを知らず
カホは勝手な想像が広がる
"彼"に抱かれてるみたい
実際身体は覚えていた。
それは沖矢も分かっていた。
数年ぶりに繋がったその場所は、自分を受け入れたときに懐かしさを思い出させた。
今私を抱いてるのは昴さん
意地悪なことを言ってるのも…昴さん
けれど…なんだか…
カホは自分の言葉を待ってる沖矢の顔を見る。
沖矢はグリーンの目を薄ら開いてカホを見ていた。
ああ、やっぱり…似てる…
"彼"の瞳に、
カホは沖矢の姿を視界に映しながら、ここにはいない別の男の存在を浮かべた。
その人に攻められているような、勝手な幻想
別の人を重ねてるなんて、昴さんには申し訳ないけれど…
貴方からはなんだか感じるの…
あの人と同じ雰囲気を
この状況を"彼"が作り出したものだと感じてしまえば
それはカホの過去の記憶を蘇らせて
それはカホに興奮を与えた。
言わなきゃ…動かしてくれない、
"彼"…いや、昴さんは…
それを楽しんで、わざと言わせようとして…
カホは塞がれていた自分の中の扉が、ゆっくり開いていくような、そんな感じがした。
「昴さんの…ぉ、オチンチン…私の膣内でいっぱい動かしてください…」
カホは羞恥心に耐えながらも小さな声でそう言った。
沖矢はその言葉に優越感を抱く。
恥ずかしながら言うカホの姿は自身をより熱くさせた。
「お望み通りに」
沖矢はカホの膣内から陰茎をギリギリまで引き抜くとそのまま一気に膣奥へそれを突き上げた。
「ああんっ…!!」
ズンっと1度に重みのある沖矢の突き。
そこから生まれる快感はとてつもない大きさで
パンッ…!…パンッ…!…パンッ…!
と肉と肉がぶつかる音がさっきよりも一段と大きくなって響く。
「アアンッ…!ンンアッ!…アアッ…ハンッ…」
カホの大きな喘ぎ声が浴室に響いていた。