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恋と麻薬【名探偵コナン】

第17章 重なる※


昴さんが言ってたさっきの言葉。

こんなこと頼むなんてどうかしている。 

カホはそう思ったが今の状況を解決するには誰かに脱がせてもらうしかなかった。
多少の抵抗はある。
でもカホの中で沖矢という存在は今や最も信頼できる存在だった。
何度も助けてもらい、自分の事を理解してくれる。
恋愛感情はなかったが、沖矢の隣は安心できる。
そう思うようになっていた。

昴さんなら、

とカホの中でどこか許してしまう気持ちがあったのだ。



カホは1階へと降りて沖矢のいる部屋の前まで来た。

コンコン

「はい」
「あ、カホです」

沖矢は扉を開けて外に出た。

「何かありましたか?」
「あの、無理だったらそうと言ってもらって構わないので、」
「?」
「ふ、服を脱がせてもらえないでしょうか」

沖矢はカホの言葉に一瞬困惑したが、すぐにああ、と理解して

「その手じゃ脱げませんね」
と言った。

沖矢に告げた時のカホの顔は真っ赤だった。
それを見て沖矢はカホが悩んで自分に言ってくれたのだと心嬉しく思った。

2人はカホの部屋へと向かった。

「すいません、こんなこと頼んでしまって」
「いえ、カホさんから頼ってもらうなんて珍しいので」

カホは安堵すると同時に今の状況を少し気恥しく思っていた。
脱がせてもらうのを待ってる時間、それはなんとも言えない雰囲気で

しばらくして沖矢が脱がせますよ、と言ってカホはお願いしますと言った。

沖矢はカホの右手に負担をかけないように慎重に脱がせていった。
カホは穴があったら入りたいほど恥ずかしかった。
慎重に脱がせてくれている分、時間がかかる。

カホは目を開けられなかった。


その姿に沖矢が興奮しつつあるのは事実だった。
目を瞑って羞恥に耐えているカホの表情

沖矢は自分の胸が熱くなっているのを感じていた。

「終わりましたよ」
カホは上は下着だけになった。
異常な羞恥心を感じながらもこうなることを自分は望んでいたのだと自分を納得させる。

「ありがとうございました」
そう言って足を動かした時、床に落ちていた替えの服に足がずるっと滑った。


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