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恋と麻薬【名探偵コナン】

第16章 思考


でも安室さんがカホさんを見る目、
あれはそういうことだったのか?

同居人を見る目か?

男女で一緒に暮らしていたんだ。
2人は付き合っていたのかと思ったが、赤井さんからのメールだとそうではないらしい。

どういうことだ。

ますます安室さんがカホさんと一緒に住んでいた理由が分からなくなる。
そもそもカホさんとの繋がりはなんだ?
何がきっかけで一緒に住んでいるんだ。

カホさんなら一人暮らしだって普通にできる。
それをせずに安室さんと住んでいた。
恋人でもないのに。

そしてそれを周りには言っていなかった。
まあ言えるような事でもないと思うが。

俺はこの情報だけでは分からないことが多すぎた。
赤井さんもそれは同じようだ。

ただ、今分かっていることは安室さんがカホさんを探しているということ。

もしそれがバーボンとしてならカホさんに会わせる訳にはいかない。


安室さんは今恐らく相当焦っているんじゃないか。
彼女が居なくなって、見つからなくて。


俺は彼に探りを入れようと思った。

そして今に至る。



「うーん。確かに言われてみればそうだね。最近カホさんはポアロに来てないなあ」
「お仕事忙しいのかな」
「そうかもしれないね。カホさん副部長だし」
「そっかー」

淡々と答える安室さんに不審な点は見られない。
さすが、と言うべきか。

「ボク、この前駅でカホさんっぽい人見かけたんだけどすぐ見失っちゃって声掛けられなかったんだよね」
「…それは、本当かい?」
「あ、でも似ていた人だから違うかもしれないけど」


これはちょっとした罠。
ここで安室さんが、いつ?と聞いたら彼はカホさんの行動を知りたがっているとして問い詰められる。

さあ、どうだ。





「…そうか。でも出勤とかの時間なら似ている人が多くても仕方ないね」



…言わないか。
ボロを出さないようにしているのか。

安室さんは俺がカホさんの居場所を知っているとは知らないはず。
だから多少彼女の話題を口にしても不思議には思わないはずだ。

しかし、
今日はもう辞めておいた方がいいな。

安室さんも食いつきは見られなかったし、

聞きすぎても不審がられるだけだ。
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