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キメツ学園ー未来編【鬼滅の刃】

第16章 憂い


それからは旅行の話になって、楽しい話をしていたら、家のインターホンがなった。


「あら、誰かしら。」


一時間くらい話していたか。もう五時半。そろそろ帰って晩ごはん用意しないとな…。


と、考えていたら。


「まあまあ!!そんなに慌ててどうしたの!?」


おばあちゃんの大きな声が聞こえて、おじいちゃんが心配そうに立ち上がる。


私は気配でわかった。

動けずにいた。


勢いよく玄関の扉が開かれた。


「……実弥…?」

「…………ッ、お前、帰ってるって、言うからよ…!!」


肩で息をしている。まさか。玄弥くんから聞いたのかな。


学園から直行してきた……とでも言うのか。


「……ただいま」

「おう、お帰り…」

「まあまあそんなに疲れて、お茶飲む?」

「…いただきます」


実弥が私達と一緒にテーブルに座った。


「あんた仕事は?」

「終わった…つーか終わらせた」

「車にも乗らずに?」

「走った方がはやい」


フーフーしながら熱いお茶を飲む実弥。まさか玄弥くんづたいに伝わるとは。


「そんなに急がなくても良かったんじゃない?ねえ、。」

「そうだね…。」

「いや、荷物とかあるんだろうなって…。」


嘘だな。


「どーせ、私が家出したとでも勘違いして走ってきたんでしょ。」

「…ちげえよ。」


はい図星。

少し雰囲気が険悪になった私達に気づいてか、おじいちゃんとおばあちゃんが話をそらしてくれた。


しばらく話して、晩ごはんもご馳走になり実弥もほんの少しだけ実家に顔を出してから、ようやく私達は部屋に帰った。
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