第11章 旅行
おいしいご飯を食べて、温泉に入って、卓球とかやって。
卓球がなかなか発熱した。
須磨さんと私、雛鶴さんとまきをさんでチームを組んでダブルスでやった。お互い運動神経が良いし、私は玉がどこに来るのかわかるのでなおのこと。
なかなか決着がつかなかったけど、負けてしまった。
「ええ~ん、ちゃんごめんねえ~!」
「す、須磨さん泣かないでください、大丈夫ですから…。」
須磨さんをなだめつつ、皆で部屋に戻った。
布団がしかれていたので眠る場所を決めて、電気を消して布団に寝転んだ。
「ねえ、ちゃん」
「はい?」
真っ暗になったところで雛鶴さんに名前を呼ばれた。
「何か…須磨が写真撮ってるみたいだけど…」
「………?」
私は慌てて携帯を開いた。この旅行のために作られたSNSのグループを開く。
須磨さんによって写真のアルバムが作られていた。
「………いや~、その、不死川くんに送ろうかな~って…。」
「須磨さあああああん!!!!!!」
私は飛び起きて、彼女に突撃した。
「いつの間にとったんですかあ!!」
アルバムには私の写真ばかりがあって、車内で眠る私とか、海で思いっきり叫ぶ私とか、色々。
「あ、でも全部おくったわけじゃないよ?送ったの、これだから…。」
それは卓球をしてるときのやつ。
後半は必死で、もう着ていた浴衣なんてどうでもいいやと思いながら対戦していたのでめちゃくちゃ着崩れてはだけながらラケット握って動いてるやつ。
「……須磨…あんたこれは悪意あるよ…」
「えええ?でも、これが一番ちゃんキラキラしてません?」
「……悪意はない…ないのよ、ちゃん…。」
「わ、わかってますけど…。それいつ送ったんですか?」
「え?今さっき…」
と、須磨さんが言ったところで私のスマホがなった。
全員が注目するなか、着信は実弥からだった。