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キメツ学園ー未来編【鬼滅の刃】

第68章 変わった生徒


その日の夜も祈りに行った。


「………?」


俺は長い間いたが、霞守は現れなかった。















































次の日、俺は病院に向かった。

の病室に迷わず向かった。


ベッドの上に眠っている姿が見えて、俺はそこに歩み寄った。


「……ッ!」


しかし顔を覗き込んだ時に思わず荷物を落としてしまった。

眉間にシワが寄っていて、苦しそうだった。息もあらい。慌てて誰かを呼ぼうとしたが、それはすぐにおさまった。


「……」


よくあることだ。昏睡状態になってから、すやすや寝てるか、にこにこ笑って寝てるか、うなされながらも寝ているかだった。


ぎゅっと手を握った。


「………悪ィ、最近来れてなかったなァ。伊黒が心配してるってよ。」


そう声をかける頃には、すやすやと穏やかに眠っていた。


「……お前はいつまで寝るンだァ?」


声は返ってこない。

俺もずいぶんワガママになってちまった。生きていてさえいれば良いと思っていたのに、声が聞きたいとか、触れたいとか、触れてほしいとか、そんなことばかりだ。


「…………………」


俺はずっとそこにいた。

今日も目覚めないようだ。今にも起きて出しそうなのに。


話したいことはたくさんあるのに、なぜか言葉が出てこなかった。
その日は静かに寝顔を見つめて、ぼうっとしていた。
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