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キメツ学園ー未来編【鬼滅の刃】

第54章 大正“浪漫”ー陸ー


ザッ、ザッ、ザッ………。


穏やかな足音がする。地面を踏みしめる音が大きい。
体の大きな人によるものだとわかる。


ザッ、ザッ、ザッ………。


足音が止まる。


ドスドスドス


急に音が速くなった。
走っているのだろうか。


「」


名前を呼ばれてうっすらと目を開けた。


「………」


行冥だとすぐにわかった。

雨がまだ降っていた。行冥が私に傘を傾ける。


「ガラスはどうした……!?なぜこんなところに。」

「……………」


私はその顔をただ見上げた。

学校の先輩で、今も良きお友達の悲鳴嶼先輩。
それがここでは恋人。


「………待っていろ、すぐに藤の家に…」

「…大丈夫。もう塞がってる。」


私は脇腹に手を置いた。

雨ざらしとはいえ久しぶりに良く寝た。


むくりと起き上がる。


「………鬼は斬ったのか」

「斬った」


私は地面に突き刺した刀を抜いて立ち上がった。


「…なぜお前が私の担当地区にいるのだ」

「え」

「え、ではない。」


刀をおさめているときにそう気づいて、少しまわりを見渡した。


「……………」


あれ、本当に何でこんなに遠くまで来ちゃったんだっけ?

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