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キメツ学園ー未来編【鬼滅の刃】

第51章 大正“浪漫”ー参ー


ガツン!と頭を叩かれて目を覚ました。

目の前にガラスがいた。


「…?無一郎くん、起きたんですかぁ……?」

「違う。」


聞くと、まだ一時間ほど。

…けどそろそろお昼だし、起こさないと。


「岩柱が来てる。どうする。」

「……へ?何かあったっけ…」

「今ちょうど門の前だ。居留守でも使うならそうしろ。伝えたからな。」


ガラスは再び部屋の中へ入る。無一郎くんの元へ行ったのだろう。

私もそれに続いた。

無一郎くんはすやすやと寝ていた。
……まさか、起きることを知らないの?

いやそんなことないか。


「……じゃあ、少し出ますから。」

「わかった。」


私は少し小走りで門を開けた。


「こんにちは。」


外に出ると、体の大きな彼が見えた。


「うむ、突然すまない。少しこの前の会議のことが気になってな。」

「…その節はすみませんでした……」

「良い。…何か理由があったのだろう。して、昨晩襲撃を受けたとの報告があったが平気なのか。」


私たちはほんの少し話し込んだ。

行冥は小言も交えながら言いたいことを話し、最後に私の頭を一撫でして帰っていった。

……そう。ここでは私たちは恋仲だから。


少し暖かい気持ちになって、中に戻った。


「おい、小僧が起きたぞ。」

「あ、そう。良かった。」

「……はやく行ってやれ。」


私は無一郎くんの様子を見に行った。

寝転ぶ彼を覗き込む。


「おはようございます。」


無一郎くんは目を開けていて、じっと揺れる瞳で私を見つめていた。

ひっしと私の隊服をつかむ。ぎゅっと握りしめる。


「……すみません、お客様がいらしていたのですよ…側にいなくて怖かったですね。ここにいますから安心してください。」


私がそう言って頭を撫でてやると、彼は安心したのかようやく私の隊服を離した。









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